こんにちは、ハスキーです。
ハスキーは業務の報告書を書く為に残業する。
わたくしハスキーは常々思う。
書類作り残業は、度々、しばしば、しょっちゅう、本当に良く、やる。
”会社の偉い人”が出席なさる会議の前なんて特に。
数日専念して、誠意を込めて報告資料を練り上げるのだ。
(珠玉の作品の晴れ舞台、会議当日。喉をカラカラにしながら怒涛の心持ちで報告を行う事になっている)
わたくしハスキーは常々思う。
資料作りに没頭するのは私だけではない。
上司も同僚も後輩も、皆、みんなだ。一生懸命。
だから、わたくしハスキーは常々思う。
無駄だ。
だって、社内だよ。
お客様に見せる訳じゃないんだよ。
偉い人に見せるからというプレッシャーで、つい「そういうもの」と思ってしまうのだけれど。
みんなが作ったその資料、(あるいは僕が作っているこの資料、)いくらで売れるの?
多分売れない。秘密を売り捌くって意味じゃなくて。商売になっていない。
身内だよ。
社内資料なんて、意味さえ通じれば、それで充分ではないですか?
では、なぜ僕は時間を掛けて資料を作るのか。
答えは簡単。上司の指示だからである。
資料を上司に見せ、これまた時間を掛けて添削して頂いて、またまた時間を掛けて直す。
「資料、間に合うか?」「まぁ、何とか」
さて、どうして上司はこのような指示を出すのだろう?
答えはやっぱり簡単。上司だって、管理職だって、雇われのサラリーマンだからである。
上司は”自主的に”会社を儲けさせなくたって良いのだ。
(当然、更に上から、会社の儲けになるこれをしろと指示されていれば、”儲けさせる努力をしなければならない”が)
だから、「部下の仕事の責任・出来栄え」に目が行く。当然だ。上司の更に上の人にとって、上司は直近の部下である。人間だから、より言い易い方に文句を言う。直接、接した機会の少ない部下の部下には遠慮してモノを言いづらい。
結果として「ちょっとこの資料分かりづらいよ。お前ちょっとどうにかしろよ」と、資料を作った本人でなく上司に”クレーム”が行く。(あまりにあんまりな出来でなければの話だが)
当たり前だ。上の上も雇われサラリーマンだから、あまり知らない人に文句を言うなんて、そんな心の負担で消耗すべき理由が無いのである。
この構図は上へ上へと、”サラリーマンという同志たち”の間をスムーズに滝登りしていく。
じゃあ、誰がお金を儲ける方法を考えるのだろう? 経営者だ。
逆向きに考えてみよう。
経営者がいる。経営者はお金を儲ける仕組みとして組織を抱える。
経営者は直近の管理職にお金儲けの仕組みを説明し、運用の仕方を教える。
教えられた管理職は歯車となり、自分の管轄に働きかける。組織運用法に基づき具体的な指示を出す。
指示を出された部下は具体的に作業をする。売り物を作り、その一方で売る。
経営者は自身が抱えるお金儲けの仕組みによって発生した利益を、己の仕組みになっている労働者に配る。
これからのサラリーマンは「経営者意識が必要」とか言われてるけど、一体、何言ってるんだろう。
お金儲けの方法に知恵を絞るのは経営者のやる事、もっと言えば、「やりたい事」だろう。
お金儲けのより良い方法を自発的に考えて会社を儲けさせたら、お金をくれるのだろうか。多分くれない。
「おい、あの件どうなったんだ」
「それが思ったより…」
「何!?どうするんだよ、会社潰れるぞ」
「いえ、ですが、このようにすれば何とか出来るかと思っているんですよ」
「…良し!分かった、じゃあそうしろ!」
「…はい」
ところで、経営者は残業代を払わなくてはならない。
俺がもし、ひょんな事からお金儲けの仕組みを発明して、人を雇うとしたら。
俺も含めた組織内でやり合うサービスを止めさせるだろうと思う。
そんな事をしている暇があったら、お金になる動きをして欲しい。
組織内の確認作業に時間と慎重さが必要というなら、僕が考えたお金儲けの仕組みに欠陥があるという事だ。
歯車のところどころが欠けていて、各人が手で回さなければ、慎重に伝言ゲームをしなければ、すみずみまで”力”が行き渡らない状態であるという事だ。
もっと工夫が必要と考えるだろう。
管理要員に、時間を掛けずに管理できるような運用方法を教えなくてはならない。
そんな運用方法を思い付けるように知恵を絞るだろう。
「ハスキーさん、彼の報告資料、誤字脱字があるし、言葉の使い方も間違ってるし、真面目に作ったと思えないよね(笑)」
「良いんだよそんな事。お前みたいな奴が生産性を落としてんだよ」
実際にやってみないと分からない苦労というものもあるから、上記は想像でしかないのだけれど。
経営者が経営の事を考えていたら、お金を生まず、更に残業代まで掛かってしまう社内サービスの必要性という不備・無駄を見過ごすだろうか?
そんな無駄の一例として、社内向け資料の作り込みを指摘してみたところです。
社内資料の誤字脱字・主語述語の不明瞭・図表やグラフの見づらさ…。
そんなものを修正したところで、お金は一円も発生しない。
最低限、情報が伝われば、それで良し。必要な情報が含まれていれば、添削など要らない。客観的で具体的な内容であれば口語調でも良い。
もっと言えば、どうしても無理じゃなきゃ、全部箇条書きで良いと思っている。手書きでも良い(その方が味があるかも知れない)。
このようにして発生するリスクより、次々と仕事をして新たに生まれる利益の方が大きいんじゃないかと思う。結局、作る資料って社内向けなんだから。外に出て行かないんだから。
そして資料作りに掛かる残業代のコストまでカットできる。
そんな事を思いながら、俺はまた資料を作りに会社に赴く。残業して帰ってくる。
指摘しないかって。そりゃあ俺が自分の好きで、ウチの経営者が考えるお金儲けの仕組みの構成員になったからだ。良く考えもせず。
(俺個人から見れば、業務改善の結果、業績が上がってもたらされるメリットよりも、いじめられるリスクの方が遥かに大きい)
いずれにせよ、僕の会社が上手に回っているか心配である。もっと沢山の無駄があるんじゃないかと思っている。
あなたが飛び込んだ会社=お金儲けの仕組みは、無駄なく上手に運用されていますか?
「ハスキーボイス」ブログ管理人ハスキー